しかしながら、日銀によると2010年10月末の国内銀行(海外銀行の在日支店を含む)の個人の外貨預金の残高は5兆3116億円と、2005年8月以来の高水準となった。さらに大和證券によると、2010年4〜6月まで2割程度だった株式委託手数料に占める外国株の割合が、7月以降は4割を上回ってきているなど、外貨預金や外国株の購入に個人資産が向かい始めたのは興味深い。逆に、2010年10月末の国内銀行の円定期預金残高は198兆円で、7月から4ヶ月連続で減少した。少しずつではあるが、外貨預金や外国株式の売買などキャピタルフライト(資本逃避)的な動きが出始めたことは要注意である。若干始めるのが遅かったかもしれないが、筆者も最近、中国株の取引を始めた。
貯蓄性向が高かった日本人だが、このところ急激に低下してきた。[図表4―1]によると、20%近くあった貯蓄率も、2009年には2.3%まで低下してきた。個人の貯蓄が少なくなると、国債の購入資金が減少することにつながる。そうなると、企業の収益改善(経常収支の黒字)だけが頼りとなる。
デフォルトへの対策としては海外移住しか考えられない。リスクを承知した上で、ある程度のお金持ちであることが条件だ。日本に
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